AGA・薄毛の治療で一般的なのが、内服薬・外用薬の治療があげられます。薄毛治療の専門病院ではその病院でオリジナル配合した内服薬・外用薬などがありますが、ここでは内服薬・外用薬で一般的に使われる主な成分について紹介します。
内服薬・フェナステリド
フィナステリドは飲む発毛剤「プロペシア」の主成分で、元々は良性前立腺肥大の治療および緩和に使用されてました。その後1mg用量での研究によって、男性型の脱毛症にある程度の発毛が確認され米国食品医薬局(FDA)にAGAの治療として認可されました。
現在では世界60ヶ国以上で、飲むAGA治療薬として発売されています。日本では2005年12月に万有製薬(現:MSD)から、商品名「プロペシア」として発売されました。
AGAの原因は、DHT(ジヒドロテストステロン)と呼ばれる悪玉男性ホルモンです。DHTは男性ホルモンのTS(テストステロン)が毛乳頭細胞に入り、5α-リダクターゼTypeⅡによって変換され薄毛を引き起こします。
プロペシアの主成分であるフィナステリドは、この5α-リダクターゼTypeⅡの働きをブロックして、AGAの原因となっているDHTの産生を抑えることでAGAの脱毛を制御します。
※フィナステリド(商品名:プロペシア)は市販薬ではないので、入手及び使用には医師の診断・処方箋が必要になります。
外用薬・ミノキシジル
元々は高血圧治療の薬としてアメリカで使用されていましたが、治療中の患者に多毛症が認められ、1980年代にミノキシジル配合の薄毛治療の外用薬が発売されました。
ミノキシジルは頭皮に直接塗布することで、細胞の増殖やたんぱく質の合成が促進され頭頂部や前頭の発毛に効果が認められています。
ミノキシジル配合濃度は市販薬の場合5%以内のものが主流です。専門の病院では医師の診察により5%以上の濃度のものも処方可能です。濃度は高いほど効果が高くなりますが、副作用のリスクもあるので注意が必要です。
ミノキシジルは外用薬のほか内服薬もありますが、日本で認可が下りているのは外用薬のみで、内服薬は認可されていません。ただし医師が治療目的で輸入するのは認可されているため、ミノキシジルの内服薬を処方するクリニックが増えています。
ミノキシジルの内服薬は副作用などリスクも伴うので、個人輸入などで入手して服用するのは絶対にやめましょう。ミノキシジルの服用は、必ず医師の診断、指導の元で服用するようにしましょう。
先に紹介したフィナステリドとは作用が異なるので、併用使用することによって発毛効果が高まる事が確認されています。
フィナステリド、ミノキシジルともに使用の際は、専門の医師の指示のもと適正な使用をおこないましょう。